学校でこどもたちと化学実験をしたい

水は私たちの生活に欠かせない重要な資源です。普段、私たちが料理に使ったり、お風呂のシャワーで流したり、空から降る雨も水として私たちの生活に密接に関わっています。
しかし、水がどのように私たちの生活に影響を与えているのか、また、どんな種類の水が私たちの周りにあるのかを考える機会は意外と少ないものです。

パックテスト®を使った実験では、子どもたちが水の色の変化を観察しながら、水質の特性や化学反応を楽しく学べます。実験を通じて、科学への興味を深め、環境問題や自然界についての理解を深めることが期待されます。身近な水に興味を持つことが、自然や環境への理解を深めるきっかけとなるでしょう。

例えば、パックテストを使えば、水のpHやCODを簡単に調べることができ、自分で測定した結果を考察することで、学びがより実践的かつ具体的になります。
パックテストは、化学実験の初心者でも簡単に操作できます。また、化学反応はチューブの中で起こるため、試薬に直接触れるリスクが少なく、子どもたちでも安心して使用できます。
手軽に始められる実験なので、小学校から高校まで幅広い学年の授業でも取り組みやすい点が大きな魅力です。

pHの測定

パックテストを使って実際にpHを測定し、色の変化を観察することで、pHスケールの理解を深めることができます。

具体的な利用方法

水道水のpHは、腐食防止を目的として中性付近の5.8~8.6に調整されています。しかし、井戸水などの地下水では、酸性やアルカリ性の場合もあり、その場合、特有の味やにおいが感じられることがあります。パックテストを使用して、身近な水道水の水質を調査してみませんか?

河川や湖沼のpHは通常、中性付近ですが、藻類や水草などの植物が多い場所では、時間帯によって大きな変化が見られます。日光が当たる水面では、植物が光合成を行い、水中の二酸化炭素を吸収するため、pHが高くなります。逆に夜間などでは、植物の呼吸作用によって二酸化炭酸が水中に放出されるため、pHが低くなります。
季節や時間ごとに同じ場所でpHを測定し、その変化を観察することで、水質調査を行いながら、植物の光合成と呼吸の関係についても学ぶことができます。

pH(ピーエイチ)とは?

水溶液の酸性・アルカリ性の程度を示す数値で、次のような関係になっています。
pH 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14
酸性 ← 中性 → アルカリ性

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COD(化学的酸素要求量)の測定

身近な水にはさまざまな物質が含まれていますが、パックテストを使ってCODを測定することで、食料品などに含まれる有機物が水質に与える影響について詳しく学ぶことができます。COD測定では、過マンガン酸カリウムという酸化剤が物質を酸化・分解する際に消費される酸化剤の量を測定し、それを酸素量に換算します。そのため、酸化剤と反応しやすい物質(主に有機汚染物質)が多く含まれている水では、COD値が高くなります。

COD(化学的酸素要求量/Chemical Oxygen Demand)とは?

水中にある物質(主に有機物)が酸化剤によって酸化や分解される時に消費される酸素量のことです。
水中に含まれる有機物の量を表す指標となります。

実際には、CODだけでは「水中に反応しやすい物質がある」ことしかわかりません。例えば、生活排水の流入がないきれいな川でも、樹木や水草の分解などで1~5 mg/L程度を示すことがあります。そのため、測定するだけでなく、周囲や水の状態(濁り、臭いなど)をよく観察し、なぜそのCOD値が得られたのかをしっかり考察することが重要です。

COD値が高いということは…

水中に酸素と反応しやすい物質が多く含まれていることを意味します。
河川や湖沼の水の場合、近くに生活排水や汚水が流れ込んでいる可能性があります。

COD値が高いと…

水中の酸素が消費されやすくなり、特に湖など流れのない場所では酸素不足が起こり、魚が生息できなくなります。
また、自然の浄化作用も低下します。

具体的な利用方法

1.食料品のCOD含有量の確認

私たちの身近にある食料品にも有機物が多く含まれています。
CODを測定することで、どれくらい水質に影響を与えるかを調べることができます。
参考コラム:パックテストでCODを測ろう!(夏休みの自由研究)

2.河川・湖沼の調査

身近な川や湖、池などで水質がひどく汚れていることがあります。この汚れを示す代表的な指標のひとつが、CODです。
参考書籍:新版 だれでもできるパックテストで環境しらべ(岡内完治 著 2000年3月25日発刊)

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学校での実験をさらに充実させるために、ぜひ「パックテスト」を導入してみませんか?
子どもたちが自然や化学に対する興味を深めるきっかけとなり、実際の測定を通じて化学の面白さを実感することができます。

「新版 だれでもできるパックテスト環境しらべ」では、さまざまな測定実験を紹介しています。
学校での実験のほか、ご家庭でもできるお子さまの自由研究テーマとしても参考になりますので、ぜひチェックしてみてください!
新版 だれでもできるパックテストで環境しらべ(岡内完治 著 2000年3月25日発刊)

パックテストを使って、楽しみながら水について学びを深めていきましょう!

パックテスト グルタミン酸

この製品では、うま味の構成要素である「グルタミン酸」を数値化することができます。食品の発酵をテーマにした探求学習や、うま味に関する授業の教材として、また学生の研究活動にも最適です。教育現場での活用にぜひご利用ください。

※製品のサンプルは、公式Webサイトからご依頼いただけます。購入前にぜひ使用感を確認してみてください。