家庭のうま味を“見える化”!パックテストでグルタミン酸を測ってみた【第1弾】

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甘味・塩味・酸味・苦味に続く「第5の味覚」として知られる“うま味”。
実は私たちが「おいしい!」と感じるとき、この“うま味”がとても大きな役割を果たしています。
代表的なうま味成分には、グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸などがあります(※1)。
今回はその中でも「グルタミン酸」に注目し、それがどのような物質なのかをご紹介していきます。

グルタミン酸とは?

グルタミン酸は、たんぱく質を構成するアミノ酸の一種で、昆布やトマト、チーズなど身近な食品に多く含まれています。1908年、東京帝国大学(現・東京大学)の池田菊苗博士が昆布からグルタミン酸を取り出すことに成功し、その味を「うま味」と名付けました。
これが、日本発の“味の科学”として世界に広がるきっかけとなったのです(※2)。

家庭のだしや調味料を測ってみた!

今回使用したのは、2025年4月に新発売された「パックテスト グルタミン酸」。
液体だけでなく、トマトや味噌のような固形・半固形食品も、“すり潰したり、砕いたりする”ことで測定が可能です。この手軽さこそが、パックテストの大きな魅力の一つです!

▼ 測定したラインナップ

今回は、以下のような前処理を行ったうえで、各検体の測定を実施しました。

・昆布だし/かつおだし/しいたけだし/ドライトマト
→ 各検体1gを50mLの純水に加え、前日から一晩寝かせて抽出。

・しょうゆ/マヨネーズ/味噌
→ 各検体1gを20mLの純水に加え、よく混ぜて溶解。

・鶏がらスープ/コンソメスープ
→製品の裏面に記載された作り方に沿って、スープを作成。

・トマト
→ 包丁で細かくカットし、すり潰した検体1gを20mLの純水に加えて混合。

・納豆
→ すり潰しなどの処理は行わず、そのまま検体1gを50mLの純水に加える。

おいしさとグルタミン酸の関係は?

食品によっては、グルタミン酸の濃度が非常に高く、そのままでは測定できない場合があります。そのため、測定前に希釈操作を行う必要があります。

今回はまず、すべてのサンプルをキッチンスケールを使って50倍に希釈しました。
ただし、食品によってグルタミン酸濃度に差があるため、パックテストの測定範囲内に収まるよう、必要に応じてさらに希釈を行いました。

気になる測定結果は、次の表の通りです。

普段何気なく使っている調味料や食品にも、意外と多くのグルタミン酸が含まれていることがわかりました。

ただし、グルタミン酸の濃度が高ければ必ずしも“おいしい”というわけではありません。
たとえば、昆布(グルタミン酸)とかつお節(イノシン酸)を組み合わせることで、うま味の“相乗効果”が生まれ、より深い味わいに感じられることが知られています。

つまり、「数値」だけではなく、「組み合わせ」が“おいしさ”のカギを握っているのです。

パックテスト グルタミン酸はこんなシーンに!

◆お子さんの自由研究に
「どの食品にうま味が多いの?」という疑問を実験で解決!
自宅の台所が、楽しい実験室に早変わり。

◆食品開発や品質チェックにも
食品メーカーの開発や研究現場で、グルタミン酸の簡易的な“見える化”に活用可能。
試作や品質管理にも応用できます。

◆調理・レシピ・献立開発!
うま味の“相乗効果”を活用することで、塩分を控えつつ美味しい献立作りに役立ちます。

まとめ

“うま味”を科学的に見つめてみると、食べ物の魅力がより深く、面白く感じられるようになります。
「パックテスト グルタミン酸」は、“おいしさの見える化”を通して、日常にちょっとした“発見”と“驚き”を届けてくれるツールです。


次回予告
次回は、固形食品の測定方法や、うま味成分の“組み合わせ効果”にもっと踏み込んでいきます!
たとえば、小さなお子さんが食べている市販の離乳食や、日頃私たちが口にしているおせんべいにも、実はたっぷりグルタミン酸が・・・!?
身近な食品に潜む“うま味”の世界を、引き続きお伝えします。お楽しみに!


注意:
・本コラムの測定は、あくまで食品成分の簡易的な分析を目的としており、発色後のチューブ内に残っている液体の直接飲用はお控えください。
・上記濃度はあくまで弊社での実験の結果であり、一般的なグルタミン酸濃度を示すものではありません。

※本記事は、「日本うま味調味料協会」公式サイトの情報を参考にしています。
うま味成分について(※1)
うま味発見の歴史(※2)


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パックテスト グルタミン酸